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最近、バンコクの家を引っ越しました。
私は家を引っ越すのが結構好きで、20年足らずの社会人生活で14件の家に住んできました。引っ越しは環境が変わり、気分が変わるので、心機一転して仕事に臨むことが出来ます。また、モノを捨てるきっかけにもなるので部屋がすっきりします。
著名な経営コンサルタント、大前研一氏はかつてこう言いました。
“人間が変わるには3つの方法しかない。一つは「時間配分を変える」。2つ目は「住む場所を変える。」3つ目は「付き合う人を変える」。そして最も無意味なのは「決意を新たにすること」だ。”
住む場所を変える、という事は人間の意識を変える上での良いきっかけになるようです。
人間は、いくら「生活習慣を変えよう」と思っても、一度定着した習慣からはなかなか逃れられません。それゆえに、環境を変えて、強制的に脳に刺激を与えるのはとても効果的です。
人間の脳には、記憶や感情を司る「海馬」や「扁桃」という部分があります。こうした脳の部位は、「これまで見たことのあるもの」よりも、「新しいもの」を見ることで活性化されることが研究で分かっています。つまり、人間の脳は新しいものに触れるのが好きなのです。
こうした脳のパターンを、我々は仕事をする上でもうまく利用することが必要です。
今年我々はオフィスを引っ越しました。オフィス移転によって人の気持ちが大きく変わることを我々自身も経験しました。
また、何もオフィスを引っ越さなくても「環境」を通じて人の気持ちに働き替えることは日常的にできます。
たとえば我々はよく企業の研修をサポートしますが、研修をふだん仕事をしている「会議室」で実施するのと、外部の「ホテル」や「セミナールーム」で行うのでは、研修効果が異なります。シンプルな理由ですが、それにより人の気持ちが変わるからです。
また、上司と部下で1対1の面談をする、「1on1」というものの重要性がよく語られていますが、成功する1on1の条件の一つに、環境設定があります。
1on1は普段の延長線上ではなく、すこし長期的なキャリアの話や、いつもはなかなか話せない本音での話をしたいものです。それであれば、やはり普段とは違う特別な環境、例えばカフェやラウンジなどを用意し、話をする方が新鮮な気持ちで話が出来るでしょう。
それ以外にオフィスの席替えや、レイアウト変更など、日常的にできる工夫はたくさんあります。
人間はロボットでは無いので、同じ環境でずっと同じことをしているだけで、ほとんどの人はモチベーションが下がっていってしまいます。「環境を変える」ことのモチベーションに与えるパワーを、経営者やマネージャーはよく理解しておく必要があるかもしれません。
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